「バギオ セッション通り物語」    加藤 卓 著


 小高い丘にそびえ立つSMバギオ、そこから下る道が、セッション通りと呼ばれるバギオ一の繁華街です。雨が降ると傘売りが出現し、雨が降り止むと傘修理屋さんが出現します。1990年に起きた大地震で壊れた建物がいまだに空き地になっていたり、ATMの前で、長い行列を作る人が見られます。

 少し行った所にサムライという飲み屋さんがあります。さぞカタイところかと思いますが、やっていることはゲイショーです。なんでサムライかとオーナーに聞いたら、昔日本に働きに行って、この名前が気に入ったから、との答えでした。このビルの4階には「地球の歩き方」にも載っているD4という酒場があります。ウリは、やっぱりゲイショーです。でも両方とも、結構面白いです。

その上の階には「オウ・マイ・グライ」という喫茶店があります。近代芸術的風情のある茶店です。ちなみにグライとは野菜のことで、この店の一番のメニューもサラダです。
 フィリピンでは、日本の名前はある意味ブランド化しています。セッション通りを、もう少し下るとチョンサンデパートがあります。極庶民の商店です。電気製品も売っています。DVDプレイヤーでブランド名が「ニッポン/ジャパン」などという製品を見つけました。絶対に日本製ではないでしょう。よくある「SANNY」や「CASINO」とは趣を異にしますが、そのまんまの名前に、日本製品への羨望が見て取れます。

 日本の名前はブランド化し、日本への思いも、経済や暮らし向きなどで、多少複雑な思いなどもあるでしょう。
でも、日本人がフィリピンで、タガログ語の歌になっているとは知りませんでした。

 結構人気な歌だそうです。内容と言えば、
「ある日、日本人の若い男が、フィリピン娘に恋をした」
「フィリピン娘は若く、美しく、可愛かった」
「男は来る日も来る日も、娘の元に通った」
「男は贈り物、貢ぎ物、全てをささげた」
「とうとうフィリピン娘はOKした」
「そうして二人は結ばれた」
「初めての夜、男は驚いた」
「彼女は彼女じゃなかった彼だった」
「バッキャロー、ホワットイズダット?」(原文)
「アラ、ダットイズライクユアーズ、パパ」(原文)
ある意味、これも文化交流の一つと言えそうです。
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by janlbaguio | 2007-11-24 01:02 | 会員 エッセイ・コーナー
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