いよいよ 第一回ワークショップ開始 JAPITAC


JAPITAC(日比国際平和演劇祭実行委員会)の第一回演劇ワークショップが バギオのアボン会館(北ルソン比日基金)で始まりました。

バギオ100年祭の大型イベントの一つとして 2009年9月3日(山下将軍降伏記念日と地元では呼ばれている) に公演を予定している演劇祭準備の為、日本からプロの演劇人がバギオ入り。 コーディリエラ(山岳地域)の山岳民族演劇グループとの共同制作です。

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第一回のワークショップに集まったのは いずれも仕事の合間を縫って、忙しい中を駆けつけていただいた皆さん。 8月の最終時には 40~50名の規模になる予定です。
フィリピン側は マウンテン州の芸術監督である Ventura Bibot氏が率いています。
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まずは、アルゴリズム体操で 身体と心をほぐしていきます。
日本側の演出総監督は 吉田智久氏

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今回上演するミュージカル劇は 「ケノン・ロード:世界平和と調和への道」。
ケノン・ロード(旧名ベンゲット道)の建設が始まった 100年以上の歴史を下地にしています。
この写真は、 第二次大戦中 日米軍が激突した ナギリアン道路のイリサンで撮影。 背後の山肌には 日本軍が塹壕を掘り、アメリカのシャーマン戦車を迎え撃ったと元日本兵の方から聞きました。

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そして向ったところは 「日比友好平和之碑」 がある ラ・ウニオン州アゴオの町役場。
この辺りは 日本軍が上陸した場所のひとつでもあるのです。

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ここは そのアゴオの海岸。 ひっそりとした漁村にも 戦争中の話は今も残っています。 リンガエン湾一帯は、 1941年に日本軍が侵攻。 1945年には米軍が数百の艦船で海を埋め尽くしたのでした。

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同じアゴオで、これはバナナ畑とテラピア養殖池。
100年前、まだ 日本にはバナナが庶民にまで知られていなかった頃。 はじめてバナナを見た日本人移民は このバナナを見て どういう思いを抱いたのだろう・・・ そんなことをアーティスト全員で考えてみる為の「バナナ観察」です。

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いよいよ ケノン・ロードを登ります。 ケノン・ロードには 山の麓から 建設当時の飯場にキャンプ1からキャンプ8までの名前が付けられました。 ここはキャンプ2の温泉があるクロンダイク。 道路建設の日本人移民がこよなく愛したのがこの温泉でした。 お邪魔したのは、今その温泉リゾートのオーナーである スミス夫妻のご自宅です。 「クロンダイク」と言う名称は アラスカのクロンダイク・ゴールド・ラッシュの時にそこで仕事をしていた人物が、バギオにやって来たので、その人物がクロンダイクと呼ばれていたことが由来だそうです。  このスミス氏は 父上が1935年にこの温泉リゾート開発を始めたその翌年に生まれたとの話です。 父上が この地に来たのは、今は観光地となっているバラトック鉱山の仕事の為だったとか。

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そして、クロンダイクから2キロほどブエド川上流に行くと、ここが トゥイン・ピークスのハイ・スクール。
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ケノン道路建設の歴史を書いた本によれば、このTWIN PEAKSという村は 建設当時は 日本人店主を含め、建設労働者向けの商店などで賑わったとあります。

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この慰霊之碑は キャンプ3の橋のたもとにあります。 バギオを目指す米軍が 食糧も満足になかった日本軍と激突したのがここ。 いくつかの小説の舞台ともなっている実質的に最期の攻防戦の場でした。 ここでの日本軍の決死の抵抗に、米軍は方針を変えて、ナギリアン・ロードを進攻することに決めたのだそうです。
そして、米軍はナギリアン道路から バギオを「解放」したとあります。

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演劇祭のアーティスト達が ケノン・ロードの歴史をなぞりながら 辿り着いたのが ここ キャンプ7の展望台です。 この辺りはおおよそ標高1,200メートルくらい。 夕暮れ間近の雨のそぼ降るケノン・ロードは、眼下に雲が漂い、建設労働者としてやってきた日本人移民の労苦を思い起こさせる光景でした。

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この CAMP7の Kennon Road VIEW DECK で 参加者全員で 「ふるさと」 を日本語で歌った後、フィリピン人アーティスト達が歌い始めたのが ミュージカルの中で 日系人の女性が歌う一曲でした。 「私は何者なのだろう・・・」


(4月22日報告)







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by janlbaguio | 2009-04-22 21:43 | JAPITAC 日比平和演劇祭
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